「一日8時間・週6日勤務は違法?──法定労働時間の基本を解説」

労働問題

こんにちは。

神奈川県鎌倉市の特定社会保険労務士の北村です。

実は近所のご厚意で畑を借りることができました。

とはいえ農作業に関する知識が無いので、何をすればよいのか検討がつきません。

どこか農家の方のところで働かせていただき経験を積もうかと考えています。

農業系社労士って面白くないですか?

雇用契約書に「一日8時間・週6日労働」と書いても問題ないの?

今回は法定労働時間について記事を書きたいと思います。

私が最初に就職した企業は1日8時間超・週6日勤務が通常の勤務でした。

このような働き方に問題はないのでしょうか?

労働基準法第32条には「一日8時間、週40時間を超えて労働させてはならない」と定められています。

この「一日8時間・週40時間」のことを法定労働時間と呼びます。

1日8時間で週6日働いた場合、週48時間働くことになり、法定労働時間である週40時間を超えてしまいます。

ですので、雇用契約書や就業規則に「所定労働時間は1日8時間・所定労働日は月曜日から土曜日まで週6日」と定めることはできません。

法律上定めることができないにも関わらず、雇用契約書に堂々と「1日8時間超・週6日勤務」と記載している企業もあります。

この場合、40時間を超えている6日目はどうなってしまうのでしょうか?

労働基準法第13条に「この法律で定める基準に達しない労働条件を定める労働契約は、その部分については無効とする。この場合において、無効となつた部分は、この法律で定める基準による」とあります。

つまり、40時間を超える部分は無効になるので、6日目の土曜日は所定労働日ではなくなります。

でも、実際の世の中には残業をする人がいるのはどういうこと?

しかし、実際の世の中には、一日8時間・週40時間を超えて働いている人、週6日働いている人がいます。

これはどういうことなのでしょうか?

労働基準法第32条の法定労働時間の規定には例外があります。

いわゆる36協定を締結し、所轄労働基準監督署に提出すれば、あくまで36協定の内容の範囲ではありますが法定時間外労働を行うことができます。

ただし、労働者が法定時間外労働をした場合、労働基準法第37条の定めにより、1か月60時間までは25%、60時間超については50%以上の割増賃金を支払う義務があることは忘れないようにしましょう。

時間外労働に対する賃金を適切に支払っていない場合、やはり労働基準法違反となります。

子どもたちに胸を張って「この会社で働いてほしい」と言えるか?

前述の私が最初に勤務した企業は、そもそも所定労働時間すらはっきりと決まっておらず、時間外労働に対する賃金も支払われていませんでした。

いわゆる若者使い捨て企業と言うことができます。

そこで働いた経験が何かの役に立っているのか、甚だ疑問ではありますが、少なくともこの社会保険労務士ブログのネタにはなっています。

それから時は流れて20年、インターネットやSNSの発達により、一般の人がより法律にアクセスしやすい世の中になりました。

人々の労働法に関する知識は明らかに向上していると感じています。

そして、20年の歳月は私を人の親にしました。

自分の子どもが労働法等を守るつもりがない企業に就職を考えていると相談されたら、あなたはどのように答えますか?

子どもたちに「この会社で働いてほしい」と胸を張って言えるかどうか、そんな観点で労務管理を考えることが健全な職場作りに繋がるのではないでしょうか。

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