こんにちは。
神奈川県鎌倉市の社会保険労務士をしている北村です。
社会保険労務士として独立開業してもうすぐ10年となります。
最近、その法律が出来た背景を自分なりに想像することが重要だと感じています。
労働基準法の背景を考える
例えば労働基準法第2条には次にようにあります。
(労働条件の決定)
第二条 労働条件は、労働者と使用者が、対等の立場において決定すべきものである。
労働基準法第2条には「対等の立場」という言葉は入っています。
わざわざ「対等の立場」でという言葉が入っているのは、歴史的に「対等の立場」でない状況があったからです。
では、かつて「対等の立場」でなかったとすれば、どちらが強かったのでしょうか。
想像に難くないと思いますが、使用者の立場が圧倒的に強かったのです。
このように法律の背景を考えると、労働基準法が労働者保護のためにあることが分かります。
「知らなかった」「話せば分かる」は本当に通用する?
実際の現場で、使用者から労働基準法違反への対応について相談を受けることがあります。
例えば、残業代を支払わないことについて「残業代を支払う義務があることを知らなかった」「経営状況が厳しいことを説明すれば労働基準監督官や裁判所も納得する」と主張する方がいらっしゃいますが、そのような主張は通りません。
先にも述べたように労働基準法は労働者保護のためにあります。
つまり、使用者に対しては「知らなかった」「話せば分かる」が通用しない構造になっています。
そのため、使用者には一定の知識と責任が求められます。
納得できない気持ちの先にあるもの
労働基準法に納得がいかない、そうした使用者の声も私は理解できます。
しかし、労働基準法の背景にあった人々の声、社会の動きを考えることは、そうした気持ちに折り合いをつける一助になるのではないでしょうか。
社会保険労務士として、また日本国民として、これからも折に触れて法律が成立した背景を考えたいと思います。

