スマホには契約書があるのに、人にはない?──雇用契約書は人を迎えるための第一歩

労働問題

こんにちは。

神奈川県鎌倉市で社会保険労務士をしている北村です。

ここのところ寒い日が続いています。

暖房代を節約するため、スクワットをして体を温めながら仕事をしています。

運動を挟みつつ仕事をするのは、気分転換にもなってよいと感じています。

雇用契約書または労働条件通知書はありますか?

みなさんが経営する会社、または働く会社には雇用契約書または労働条件通知書(以下、「雇用契約書等」とします)はありますか?

労働基準法は第15条で「使用者は、労働契約の締結に際し、労働者に対して賃金、労働時間その他の労働条件を明示しなければならない」としています。

さらに、一定の事項については書面で示さなければなりません。

簡単に言うと、新たに誰かを雇用する際には雇用契約書等を作成する義務があるということになります。

スマホにあって人にはない契約書の不思議

かれこれ20年程前、平成の半ばのことになりますが、私が最初に正社員として勤務した企業には雇用契約書等はありませんでした。

平成が過ぎ令和となりましたが、雇用契約書等を作成していない企業もまだあります。

現在、多くの人がスマートフォンを所有しています。

新規契約の際には、重要事項説明書が交付され、内容を確認したことを示すためにサインを行い、売買契約が成立します。

面倒だといって読まずにサインをする人も多いかと思います。

私も通読したことはありません。

スマートフォンの月額使用料はいくらでしょうか?

機種代や通信料にもよりますが、数千円から数万程度になるのではないでしょうか。

一方、正社員として人を雇用すれば、少なくても20万円以上の賃金を支払うことになります。

社会保険料や教育訓練のための費用を加えれば、さらに多くの金銭が必要となります。

このように考えると、人を雇用した際に雇用契約書等がないことはおかしいのではないかと思えてきます。

数万円のスマートフォンのためには重要事項説明書を用いて売買契約を成立させるのに、数十万円かかる、さらに機械ではなく人間に対して雇用契約書を作成しない。

機械には契約書があるのに、人にはない。

そんな状況、少し不思議だと思いませんか?

人を雇うと多くの責任が生じます。

雇用契約書等を作成する、それくらいの面倒は当然のことではないでしょうか。

雇用契約書等は相手を「人」として迎える第一歩なのかもしれません。

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